職場の実態を知り、自らのスキルや志向を再確認できるインターンシップ。中でも「長期インターン」ではより長い期間、実際の職場で仕事をするので、実務経験を社会人になる前に積めます。
この記事では、そんな長期インターンをスタートする時期や早く始めるメリット、職種ごとの業務内容などをご紹介します。
そもそも長期インターンとは
「長期インターン」とは、一般的には3カ月以上にわたるインターンを指しています。
対して、より一般的な「短期インターン」は1日~2週間程度で終了します。長期インターンでは参加する期間が長いため、短期インターンと比較して一般社員と変わらぬ業務に携われるのが特徴的です。
自然と日々の業務を通じて、企業のプロジェクトや目標達成に向けた施策により深く関わる機会が得られます。そのため業種や業界への理解が深まりやすい点が大きなメリットです。
また、その企業で活躍する社員とも、長い時間を共に過ごすことになります。それを通じて企業や職場の実態・魅力についても、より深く知ることができるでしょう。
長期インターンシップはいつからやる人が多い?
就活生を対象としている短期インターンに対し、長期インターンでは大学1年生から4年生まで、幅広く参加できるものが少なくありません。「時間の自由が利く大学2年生」「就活の意識が高まる大学3年生」の時期に始める学生が多いようです。
しかし、中には将来を見据え、早々に大学1年生のうちからスタートする学生も。また大学4年生の中には、入社予定の企業で即戦力として活躍できるスキルを身につけることを目的とした長期インターンを始める方も少なくないようです。
インターンの募集は年間を通じて行われていますが、新学期が始まる直前の2月・3月や9月・10月ごろが企業の採用意欲が高まるタイミングです。
長期インターンシップはいつからやるべき?
長期インターンに興味を持ったならば「スタートは早いほど吉」です!
もちろん大学生活は将来を見据える時期であると同時に、友人や先生方、学外の仲間など多くの人たちと過ごす大切な時間です。自身の目標に向けた勉強の時間や部活などの活動によっても、自由になる時間は変わってくるでしょう。
それでも早いうちからインターンをしていれば、志望する業界が「思っていたのと違った」といった場合も別の業界を試してみることができます。同じ業界の中でも、企業が変われば印象が変わるというケースも。可能ならば、大学1年生のうちからスタートできるのがベストでしょう。
「自分の時間を、どこにどれだけ割り振るか」をしっかりと見定めつつ、早い時期からスタートすることをお勧めします!
長期インターンシップを早く始めるメリット
続いて、長期インターンを早く始めるメリットを4つ紹介します。
1.同期より圧倒的に早く社会経験を積める
長期インターンでは、社員と同じ視点で実際の業務フローや内容・作業に携わることになります。その時間と過程を経て、社会人としての基礎を日々の業務から獲得し、反復する経験を得ることが可能です。
実社会の仕事では、周囲との協力や連携が欠かせません。だからこそ「社会人として最低限押さえるべきマナー」や「業務を滞らせないための報連相」の重要性を理解すること。それらを日々の仕事へ反映できるようになることが、社会人としての第一歩です。
2.アルバイトより稼げる場合も
長期インターンでは、場合によってはアルバイトよりも稼げるケースも少なくありません。
まず実務に携わる「労働者」となるため、短期インターンと異なり給与が発生します。中には交通費や食事手当などの福利厚生が充実しているケースもあるようです。
さらに職種によっては、成果報酬やインセンティブ制度を設けている企業も!頑張りや成果によっては、アルバイト以上の給与を得ることも可能です。 時給2000円以上の募集も多く、月20万円以上稼げる募集も見つけることができるでしょう。
3.大学生活を有意義に過ごせる
長期インターンでは、多くの人や経験と触れる機会が得られます。社会や実務へ実際に触れることで体感したこと。経験豊かな先輩たちと身近に接し、いろいろな話を聞くこと。そうした中から得られる「知恵」は、あなたの将来像を描く貴重な財産になるでしょう。
自分にはどんなスキルがあり、それはどんな場面で生かすことができるのか。そうしたものは、勉強や部活の中だけでは、なかなかに理解しがたいものです。長期インターンという機会は、学生生活を有意義にする方法としても有効的です。
4.業種・職種を深く理解できる
大学1年生から長期インターンをスタートする人の中には、1年あるいは半年単位で企業や業種を変える方も。いろいろな業種や職種について理解を深めることは、その先にある就活でもエピソードなどにも活用でき、就活を有利に進める好材料になります。
「憧れから飛び込んだ業界が、入ってみたらイメージと違った」そんなギャップとは無縁になるでしょう。
長期インターンシップは3・4年生で始めるのは遅い?
大学3年生・4年生からでも、長期インターンシップを始めることは十分に可能です。ですがスタートを遅らせることにより、以下のようなデメリットが発生する可能性があるでしょう。
- ゼミや部活など、他の活動も忙しくなり時間調整が厳しくなる
- 就活への注力が必要になり、両立が難しい
- 長期インターンでの経験を、就活でアピールしづらい
- 先にインターンを始めた1・2年生が上司になるケースも
ですが、先にご紹介したように「4年生が内定後のレベルアップに利用」といった活用法もあります。自己成長の機会としてもメリットの大きな長期インターン。始めるなら思い立ったが吉日です。
長期インターンシップの期間は平均どれくらい?
長期インターンで働く人の、平均的な勤務期間は半年(6カ月)。平日週2~3日/1日5時間程度のペースで参加する人が多いようです。
一方で企業側の希望としては、社員と変わらない業務を任せられるため長い就業が望まれる傾向あるようです。そのため、最低でも3カ月以上の勤務が望ましいと言われています。
長期インターンには期間に関する上限がないケースが多いため、学生の中には1年以上、2年以上同じ職場で働くという人もいます。
また、長く勤務することで安定して業務を任せられるという信頼が生まれ、携われる仕事の幅が広がる可能性も高くなるようです。
より大きな成長がしたいなら、平均以上の勤務期間はインターンに取り組むのがおすすめです。
長期インターンの業務内容を職種別に解説
長期インターンで挑戦できる職種は、どのようなものがあるのでしょうか。特にインターンで人気の職種を紹介します。
営業
- テレアポ/メールアポ
- 請求書や見積書などの書類作成
- サービス紹介などの商談
企業の商品やサービスを、法人または個人の顧客候補へ販売・契約に向けた売り込みを行います。相手のニーズを引き出し、適切なコミュニケーションで提案を行い、成約に導く。そのための過程で社会人としての基礎スキルを身に付け、社内外とのコミュニケーション力を磨くことができる職種です。
エンジニア
- 新サービス、システムの開発
- 既存サービス、システムの運用や改修
- クライアント企業の受託開発
近年、小学校でも授業が登場しているように、プログラミングが身近な人も増えています。学生のうちから学んだプログラミングの知識や技術を、実際の現場で試すチャンスを得られる職種です。最新の開発現場に触れることは、業界を死亡される方にとって大きな刺激になるでしょう。
デザイナー
- 各種ソフトを使用した画像加工、
- デザイン作成
- ホームページのコーディング作業
- 各種デザインの提案と開発
Webデザインやキャラクターデザイン、ゲームデザイン、プロダクトデザインなど。実に多彩な分野で「デザイン」の仕事は発生しています。実際のデザイン現場では、どのように新しいものが生み出されているのか。必要なスキルや視点などを現役デザイナーから吸収することが可能です。
ライター・編集者
- 各種媒体に掲載する記事作成
- コンテンツの校正や編集作業
- 取材や写真撮影/対応する社内外クリエイターの管理
Webメディアにおいて日々新しい情報や記事が更新される現在。それらコンテンツの作成を進めるライターや編集者の業務もスピード感が増しています。SEOを意識したライティングなど、業務に直結するスキルや知識を、現場の業務を通じて得ることが可能です。
広告・マーケティング
- 市場分析や数値分析
- 商品コンセプトや広告戦略の構築
- 戦略に基づいた広告活動の準備、実践
自社商品やサービスを多くの人に知ってもらい、新規顧客を獲得するための広告戦略を策定し、実行する部門です。SNSやWebメディアの活用も進み、ますますマーケティングの重要性は増しています。どの業界・業種でも重要な職種で人気も高く、インターンで経験を積むメリットも大きい職種です。
長期インターン探しの注意点3つ
では、実際に長期インターンに応募する際、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
①参加する目的を、しっかりと持っておく
将来を意識し、キャリアを広がりや適性を見定められるのが長期インターンの大きな魅力です。職種を選ぶ際も「なんとなく」ではなく、「何に挑戦し、知りたいのか」「どんなスキルや経験を得たいのか」など目的意識をしっかりと持って臨むことで、得られる成果も大きく変わってくるでしょう。
②応募する企業のことをよく知る
せっかく目的を定めても、まったく見当違いな案件に応募してしまっては、参加後に不満や不安が出てきてしまいます。応募する企業の事業内容や実際の仕事内容、配属される職場の雰囲気、同じく長期&短期インターンに参加している学生の有無や数など。メールや電話での問い合わせのみならず、実際の面接などでも質問を重ね、理解を深めた上で参加しましょう。
③学生生活を無理なく両立できるか
学業や大学での各種活動、プライベートなどを犠牲にし、無理を重ねなくてはならない条件では長く安心して参加することはできません。勤務日数や時間、給与条件などは必ず確認し、無理することなく継続できる条件の職場を選びましょう。