インターンシップは、大学生が社会経験を積むための貴重な機会です。最近では、多くの企業がインターンシップを積極的に取り入れており、学生にとっても重要な経験の一部となっています。
本記事では、インターンシップとは何か、その種類やメリット、具体的な業務内容、さらには参加するタイミングや探し方のポイントについて詳しく解説します。
インターンシップの定義とは?わかりやすく簡単に解説
簡単にいうと、インターンシップとは主に大学生などの「仕事体験」を指します。
文科省、厚労省、経産省の合意にて、インターンシップとは『就業体験が必須 「自身の能力の見極め」や「評価材料の取得」が目的』のものと定義づけられています。
3日間の夏季インターンなどの、短期間の職場体験に近いものは、正しい定義ではインターンとはいえないようです。
参考:https://jsite.mhlw.go.jp/shizuoka-roudoukyoku/content/contents/001265743.pdf
ただ、国内では一般的には短期インターンも含めてインターンシップという言葉が使われることが多いようです。
インターンシップは2つに分かれる
インターンシップには大きく分けて「短期インターンシップ」と「長期インターンシップ」の2種類があります。
それぞれの目的や、内容を具体的にみていきましょう。
短期インターンシップ
- 1日~2週間ほどのインターンシップ
- 夏の長期休暇時をメインに、採用を目的として行われる
- ほとんどの場合は企業が用意したグループワークなどを行う
短期インターンシップは、1日から2週間程度の期間で行われるプログラムが一般的です。
このタイプのインターンシップは、夏休みや春休みなどの長期休暇を利用して行われることが多く、企業が用意したグループワークやワークショップに参加することが主な内容。
仕事をするというよりは、業界の説明を受けたりグループディスカッションを行っている様子を企業側が審査する、ある、0次選考的な意味合いも強いものと言えます。
- 期間とスケジュール: 1Day~2週間のプログラムで、夏休み期間中の開催が多い
- 企業が求める内容と学生の役割: グループワークやワークショップが中心
- 学生にとっての利点: 短期インターンシップに参加し、特定の企業や業界について理解を深めることができ、就職活動の際にアピール材料として活用できる
長期インターンシップ
- 主に3ヶ月以上の期間のインターンシップ
- 給与も発生し、会社の中で実際に業務に従事するのが特徴
- 中には正社員同等の業務を行うケースも少なくない
一方で、長期インターンシップは3ヶ月以上の長期間にわたり実施されるインターンです。
長期インターンシップでは、学生は実際の業務に従事し、給与が発生するのが一般的。
場合によっては、正社員と同等の仕事を行うこともあり、学生にとってかなり実践的な経験が積めるのが長期インターン。
当然、実務経験を通じて、スキルや知識を身につけることができます。そのため、インターン先企業以外からも、即戦力とみなされやすく、企業からの評価も高くなります。
- 期間とスケジュール: 3ヶ月以上の長期間のプログラム
- 学生の役割と責任: 実際の業務に従事し、給与が発生することが多い
- 学生にとっての利点: 長期インターンシップに参加することで、実際の業務スキルを身につけ、就職活動の際に大きなアドバンテージを得られる
インターンシップに参加するメリット・意味とは
インターンシップに参加することには、短期・長期それぞれに異なるメリットがあります。それぞれの利点を理解し、自分のキャリアに合った選択をしましょう。
短期インターンシップ
- 入社したい業界・会社について理解できる
- 場合によっては選考につながるケースも
- 就活の仲間ができる
短期インターンシップに参加すれば、学生は自分が興味を持っている業界や企業について理解を深めることができます。
また、短期間であるため、複数の企業のインターンに参加することができ、多くの企業や業界について知識を得られ、自分に合った企業や業界を見つけるのに役立ちます。
さらに、 短期インターンシップに参加することで、企業への理解が深まり、面接時に具体的なエピソードとしてアピールできる点も大きな利点です。
長期インターンシップ
- アルバイトよりもより深く仕事の経験が積める
- 同期よりいち早く社会人同等の経験ができる
- 就活でも圧倒的に有利になる
長期インターンシップでは、実際の業務に深く関わるため、より実践的なスキルを身につけることができます。
就職活動時に他の学生よりも優位に立つことができ、企業からの信頼を得やすくなります。最終的には内定に繋がる可能性も高まります。
インターンシップの具体的な業務内容例を解説
インターンシップでは、短期と長期で業務内容が大きく異なります。
それぞれの具体的な業務内容を知ることで、自分に適したインターンシップを選ぶことができます。
短期インターンシップ
短期インターンシップでは、企業紹介やグループディスカッション、プレゼンテーションなどが主な内容です。これらの活動を通じて、学生は企業の雰囲気や業界の特徴を理解することができます。
- 企業紹介と業界研究: 短期インターンシップでは、まず企業や業界についての基本的な紹介が行われます。その後、プレゼンテーションやグループワークを通じて、業界に対する理解を深めます。
- グループワークやディスカッション: 学生同士でチームを組み、与えられたテーマについてディスカッションやグループワークを行います。これにより、チームでの問題解決能力が養われます。
長期インターンシップ
長期インターンシップでは、インターン先の企業や職種により大きく業務の内容が異なります。
例えば、広告代理店などのインターンであれば、プロジェクト管理や広告の運用、データ分析やレポート作成など、より専門的で多岐にわたる業務を行います。
1〜2年続けていれば、もはや社会人新卒以上の業務を行っているインターン生も少なくなく、中には新規事業やマネージャー業務を担当することになるケースもあるようです。
インターンシップはいつ始めるべき?
では、インターンシップはいつ始めるべきなのでしょうか?
短期インターンと長期インターンはそれぞれ適したタイミングがあります。
短期インターンシップ
- 3年生の夏がメイン
- 中には3年生になる前の春や3年生の秋以降に行われるものもある
短期インターンシップは、大学3年生の夏休みが主な開催時期です。
夏以降は就職活動に向けた準備が本格化するため、多くの学生が参加します。早めに参加することで、企業や業界に対する理解を深め、就職活動を有利に進めることができます。中には3年生になる前の春や3年生の秋以降に行われるものもあるので、できる限り参加しておくのがおすすめです。
長期インターンシップ
- 企業とマッチさえすれば何年生でも始められる
- 1年生や2年生から始めるケースや、就活が終わった4年生や大学院生も多い
長期インターンシップは、学年を問わず参加可能です。1年生から参加できる場合もあり、早い段階から実務経験を積むことができます。
仕事に興味がある人や、将来的に稼ぎたい、いい会社に入りたい人ほど、早めにはじめておくと圧倒的なアドバンテージが得られるでしょう。
とはいえ、長期間にわたるコミットメントが求められるため、自分の時間管理や目標設定が重要となります。
就活にも役立つ長期インターンの探し方のポイント
長期インターンシップは、将来のキャリアに直結する絶好の機会です。適切なインターンシップを見つけることで、実践的なスキルを習得し、就職活動を有利に進めることができます。
以下では、インターンシップ選びのポイントについて詳しく解説します。
①希望業界・職種と近い会社を探す
長期インターンシップを成功させるためには、自分の興味や将来のキャリア目標に合った業界や職種を選ぶことが重要です。業界研究をしっかり行い、自分が働きたい環境や企業文化を理解しておきましょう。
自分のキャリアプランに合った企業を選ぶのが重要です。
- 業界研究の重要性: インターンシップに参加する前に、関心のある業界の動向や主要企業について調査しましょう。これにより、自分に最適な企業を選ぶことができます
- 企業文化の理解: 企業ごとに異なる文化や働き方を理解することで、自分に合った環境を見極めることができます
②自分のあげた成果が定量的に伝えられる会社・職種
長期インターンシップでは、実際の業務で得た成果を具体的に、定量的に示せるポジションを選ぶのがおすすめ。自己PRや就職活動において、自分の強みを効果的にアピールすることができるためです。
- 成果の可視化: インターンシップ中に担当する業務が、数値や具体的な成果として示せるものであることが重要です。これにより、自分の貢献度を明確に伝えることができます。
- 自己PRの強化: 定量的な成果をもとにした具体的なエピソードを用いることで、自己PRがより効果的になります。
③正社員同等の仕事を任されている先輩インターンがいる
同じ企業でインターンシップを経験している先輩がいる場合、先輩がどんな仕事をしているのか面接時に聞いてみるといいでしょう。
多くの先輩インターン生が正社員なみの業務を任されているなら、その企業ではインターン生に多くの裁量を与えて任せる企業だと考えられるでしょう。
逆に、在籍期間が長いのに、あまり大きな仕事を任されていないようであれば、その企業のインターンでは大きな経験を積むことは難しいと考えてよさそうです。
④リーダーの経験を積める
長期インターンシップでは、リーダーとしての役割を経験する機会があります。企業において、少人数でもマネージメントをしたことがあるという経験は、将来のキャリアにおいて大きな武器となり、リーダーシップスキルの向上にもつながります。