本記事では、リクルートのエンジニア向けインターンの概要や、参加するメリット、選考を突破するための3つの条件について詳しく解説します。
リクルートは、人材、住まい、結婚、旅行、飲食など、多岐にわたる領域で事業を展開しており、インターンでは事業の現場に近い実践的な開発経験を積める貴重なチャンスが用意されています。
リクルートのインターンの概要と難易度
事業創造からテクノロジー、営業、企画など、様々な職種で実践的な経験を積めるリクルートのインターンシップは、自身のキャリアを考える上で重要な一歩となるでしょう。
しかし、その人気と質の高さから、リクルートのインターンの選考は決して容易ではありません。
どのようなインターンシップがあり、どれくらいの難易度なのか、詳しく見ていきましょう。
リクルートのインターンの種類
リクルートでは、ビジネス戦略企画/プロダクト開発、エンジニアリング、データサイエンスなど、多岐にわたる職種のインターンシップが実施されます。
各職種のインターンを詳しく見ていきましょう。
ビジネスグロース/プロダクトグロース
まず、ビジネスグロース/プロダクトグロースのインターンシップを見ていきましょう。
① “選考直結” 事業創造インターンシップ:THE STORMING
※このインターンシップは募集終了しています。
このインターンシップは、参加者が11日間という短期間で、未来を見据えたインパクトのある事業創造に挑戦するものです。
リクルートが持つ事業立案のナレッジや、事業責任者による実践的な指導、少人数チームでのメンター制度など、成長を促すための様々な特徴があります。参加者には報酬が支払われ、最優秀チームには賞金も支給されます。
▼実施期間
第一日程:7月3日(木)、4日(金)、12日(土)、13日(日)
第二日程:7月17日(木)、18日(金)、26日(土)、27日(日)
▼報酬
・全員:参加報酬10万円
※インターンシップ全プログラムに参加した場合の報酬金額です。
・最も優れたビジネスアイデアを提案した最優秀チーム:賞金20万円
▼実施場所
東京 リクルート本社および近隣の会場
▼応募資格
・2025年4月時点で、大学3年生以上、専門学校1年生以上、高専4年生以上で、就業経験のない方
・専攻/専門スキル不問
次世代型インターンシップ:KIKAI
このインターンシップは、参加者が長崎県壱岐市を舞台に、2050年の未来を描き、その実現に必要な課題設定やビジネス提案を行う7日間のプログラムです。
グローバル基準の研修やリクルートの新規事業開発ノウハウが提供され、参加者一人ひとりの成長をサポートする少人数制で、参加報酬として20万円が支給されます。
また、優れた提案をしたチームには、壱岐市との共同検討を行う機会が与えられます。参加資格は、就業経験のない大学・専門学校1年生以上、または高専4年生以上で、専攻や専門スキルは不問です。
▼実施期間
2025年2月27日(木)〜2025年3月5日(水)
▼報酬
・全員:参加報酬20万円
※インターンシップ全プログラムに参加した場合の報酬金額です。
・優れたビジネスアイデアを提案いただいたチームには継続検討の機会提供
・完全招待イベントへのご招待
・メンターによるキャリア検討の支援
・インターンシップ参加者の一部の方は採用選考において選考を一部免除
▼実施場所
長崎県壱岐市を予定
▼応募資格
・2024年10月時点で大学・専門学校1年生以上で就業経験のない方
・2024年10月時点で高専4年生以上で就業経験のない方
・専攻/専門スキル不問
エンジニアコース
次に、エンジニアコースでのインターンシップの内容を見ていきましょう。
① 【選考直結型】RECRUIT INTERNSHIP for Engineers 2025
このインターンシップでは、SaaS、住まい、結婚、飲食、美容、教育など、リクルートの多岐にわたる領域で、データスペシャリストとして実際のプロジェクトに参画し、社員と同様の業務を経験できます。
データサイエンティスト、機械学習エンジニア、データエンジニア、ソフトウェアエンジニア(データアプリケーションエンジニア)の4つの職種を選択でき、データ分析基盤の運用、機械学習モデルの開発、データ関連機能を含むシステム開発など、幅広い業務に携わることができます。
▼実施期間
第1ターム:2025年7月28日(月)~9月5日(金)
第2ターム:2025年9月8日(月)~10月10日(金)
第3ターム:2025年10月14日(火)~11月14日(金)
▼報酬
時給3,000円
・交通費
・宿泊費(一都三県以外からご参加の方のみ)
▼実施場所
株式会社リクルート 本社
グラントウキョウサウスタワー 他
▼応募資格
2025年4月時点で就業経験のない方
詳細はこちら
データスペシャリストコース
次にデータスペシャリストコースの内容について見ていきましょう。
①【選考直結型】RECRUIT INTERNSHIP for Data Specialists 2025
国内最大級のサービスと膨大なデータを保有するリクルートで、データ分析やデータエンジニアリングに本格的に挑戦できる、約1ヶ月間の実践型インターンシップです。
実際のプロダクトやプロジェクトに携わりながら、課題発見から提案・実装に至るまでの一連のプロセスを経験できます。最先端のデータ活用に触れ、現場で活躍するプロフェッショナルと共に成長できる貴重な機会です。
▼実施期間
第1ターム:2025年7月28日(月)~9月5日(金)
第2ターム:2025年9月8日(月)~10月10日(金)
第3ターム:2025年10月14日(火)~11月14日(金)
▼報酬
時給3,000円
・交通費
・宿泊費(一都三県以外からご参加の方のみ)
▼実施場所
株式会社リクルート 本社
グラントウキョウサウスタワー 他
▼応募資格
2025年4月時点で就業経験のない方
詳細はこちら
リクルートのインターンに参加するメリット
①実践的なプロジェクトで“リアルな成長”ができる
リクルートのインターンでは、単なるワークショップや仮想課題ではなく、実際にリクルートの事業で使われているプロダクトやサービスを舞台に、実務に近い環境で業務を体験できます。
インターン生だからといって限定された範囲での活動にとどまるのではなく、社員と同じ視点・同じ熱量で課題に向き合い、自らアイデアを出し、データを分析・活用しながらサービスに価値を加えていく経験ができます。
さらに、プロジェクトごとに設定される目標やミッションは曖昧ではなく、「どんなユーザーの、どんな課題を、どう解決するか」という本質的な問いに向き合う設計になっており、受け身ではなく、能動的な姿勢で取り組むことが求められます。その分、自分で考え、行動し、結果を出す力が鍛えられ、インターン期間中に大きな成長を実感できるはずです。
②日本トップクラスのデータと環境を活用できる
リクルートは、住まい、結婚、美容、教育、飲食、SaaSなど、日常に深く根ざした多様な領域で数多くのサービスを展開しており、それぞれの事業で膨大かつ多様なデータを蓄積しています。
今回紹介したインターンシップでは、そうした実際のデータを活用して、サービスをより良くするための分析や改善提案に挑戦することができます。
大学などで学んだ統計や機械学習の知識を、「実際のサービスの現場」でどう活かせるかを体感できるのが特徴です。単に数字を眺めて分析するだけでなく、その結果をもとに「じゃあどうすればもっと良くなるか?」まで考え、提案し、必要があれば実際の仕組み作りに関わることもあります。
最初のデータの整理から、分析・提案、さらには改善の実行まで、一連の流れに関われるのはとても貴重な経験になるはずです。
③メンター制度・報酬などサポートが充実
メンターは技術的なアドバイスだけでなく、進め方に悩んだときの伴走やキャリアの相談にものってくれる存在。短期間であっても「社会人と働くとはどういうことか」「チームで成果を出すには何が大事か」といった、大学ではなかなか得られない視点を身につけることができます。
さらに、時給3,000円の報酬が支給されるほか、一都三県以外に住んでいる参加者には宿泊費や交通費の補助も用意されており、経済的な不安なく参加できる環境が整っています。これは「全力で取り組んでほしい」というリクルートの本気度の表れでもあります。
このように、挑戦と成長の機会に加え、安心して学べるサポート体制も万全なので「しっかり成果を出したい」「今の自分の限界を超えたい」と思っている学生にとって、理想的なインターンシップと言えるでしょう。
リクルートの長期インターンに受かるための3つの条件
リクルートの長期インターンは、高い成長機会と実践的な環境が魅力ですが、選考の難易度も高めです。
ここでは、選考通過者に共通する「受かるための3つの条件」を紹介します。
①正解を探すより、問いを立てられる人
リクルートのインターンでは、「どれが正解か?」を探す姿勢よりも、「そもそもこの課題の前提は正しいのか?」「本当に解くべき課題はここなのか?」と、自分自身で問いを立てる姿勢が求められます。
たとえば、アイデアや提案をする際に「こうすれば良くなると思うからやってみた」ではなく、「この課題がなぜ存在していると考えたのか」「どういう仮説を立てて、それをどう検証しようとしたのか」といった思考のプロセスを丁寧に説明できる人は、評価されやすいです。
②圧倒的当事者意識オタクであること
リクルートは「任せる」文化が非常に強い会社です。学生であっても、「自分が何をすべきか」「この課題をどう動かすか」を自分ごととして考え、行動する力が重視されます。
その中でも特に求められるのが、“当事者意識”のレベルが普通ではないくらい高い人。しかもその動機が、「周りに言われたから」や「やらなきゃいけないから」ではなく、「自分がその領域に本気で興味を持っていて、面白くてしょうがないからやっている」という、ある種の“オタクっぽさ”があると、とても強く刺さります。
③「楽しさ>安定」に振り切れる人
リクルートは挑戦や変化をポジティブに捉える文化が強く、安定を求めて堅実に動く人よりも、「こっちの方がおもしろそうだからやってみたい!」と、自分の“ワクワク”を原動力に突き進む人がフィットします。
そのため、志望動機を語るときに「将来こうなりたいからリクルートに行く」というキャリア志向だけでなく、「このインターンで扱うテーマが自分にとってすごくおもしろいと思った」「この技術や領域にハマっているからこそ、今のうちに全力で取り組みたい」といった、“今この瞬間に突き動かされている気持ち”を言葉にできると印象に残りやすいです。
リクルートのインターンにはどんな人が受かっている?過去インターンに参加した人
リクルートのインターンに参加しているのは、ただスキルが高いだけでなく、自分らしい視点や熱意を持って挑戦できる人たちです。
ここでは、実際に参加した学生の特徴や共通点を紹介します。
①そばぬこさんの場合
そばぬこさんがリクルートのインターンシップに合格できた理由は、技術的なスキルに加えて、新しいテーマに果敢に挑戦する姿勢と、実用性を意識した課題設定力にあったと考えられます。
インターンでは、位置情報を扱う組織に配属され、社内でもまだ検証されていないデータや手法を用いて、位置情報の推定モデルを構築。目的設定からデータ分析、検証、成果のまとめまでを一貫して行いました。
限られた期間の中でも、自ら課題を定義し、実現可能性を見極めながら着実に進めた点は、実行力と自律性の両面で高く評価されたと思われます。
また、技術的なチャレンジにとどまらず、データの実用性や組織内での価値にまで目を向けて取り組んだ姿勢からは、ビジネス視点の強さも感じられます。これらの総合的な姿勢と成果が、インターン選考通過の決め手となったと推察されます。
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②戸田 宇亮さん
戸田さんがリクルートのインターンシップに参加できた理由は、セキュリティ分野への深い関心と、実践的な経験を積むための積極的な姿勢にあったと考えられます。
インターンでは、プロダクトセキュリティアシュアランスグループ(PSAG)のレッドチームに配属され、リクルート全体のセキュリティ向上を目的としたツールの実装に取り組みました。具体的には、各サービスが使用するプログラミング言語のライブラリ情報を自動収集するツールをGolangで開発し、依存ライブラリ情報の正確な把握と管理を実現しました。
また、技術的なチャレンジに加え、組織全体のセキュリティ向上というビジネス的な視点を持って取り組んだ姿勢からは、課題解決への主体性とビジネス感度の高さが感じられます。
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③山本優汰さんの場合
山本さんがリクルートのデータスペシャリスト・インターンシップに参加できた理由は、データサイエンスへの深い知識と、多くのユーザーに影響を与えるサービスへの情熱にあったと考えられます。
インターンでは、『ホットペッパービューティー』のクーポン並び順最適化に取り組み、データ分析からモデル改善までを一貫して行いました。
また、ユーザー体験を向上させるための技術的チャレンジと、ビジネス的視点を持った取り組みが評価され、インターン選考通過の決め手となったと推察されます。
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④坂東拓実さんの場合
坂東拓実さんがリクルートのiOSエンジニアインターンシップに参加できた理由は、モバイルアプリ開発への情熱と、新しい技術への積極的な学習姿勢にあったと考えられます。
インターンでは、『スタディサプリ 小学・中学講座』の開発チームに配属され、11月のホーム画面背景の実装や「きょうもできた!」機能の改善など、多岐にわたるタスクに取り組みました。
短いインターン期間ながらも、SwiftやSwiftUIといった未経験の技術を積極的に吸収し、社員メンターや開発チームと協力しながら、実際のサービスに機能を追加するまでをやり遂げました。
また、ユーザー体験を向上させるためのデザインやアニメーションの細部にまでこだわる姿勢からは、ビジネスへの高い感度と課題解決への主体性が感じられます。これらの総合的な取り組みが、インターン選考通過の決め手になったと推察されます。
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⑤芳賀さんの場合
芳賀さんがリクルートのエンジニアインターンシップに参加できた理由は、サーバーサイド開発への強い関心と、新しい技術を積極的に学ぶ姿勢にあったと考えられます。
インターンでは、NDAに関わるツールのサーバーサイドをGolangで実装し、実務経験を積みました。
短期間でチームと密接に連携し、未経験の技術を習得しながら成果を上げた点は、協働力と学習意欲の高さを示しています。
また、社内の「よもやま」文化を通じて積極的にコミュニケーションを図り、技術共有会でのLT発表にも参加するなど、主体的な姿勢が評価され、インターン選考通過の決め手となったと推察されます。
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リクルートの長期インターンの応募から採用までの流れ
次に、リクルートの長期インターンシップへの応募から採用までの流れを紹介します。
①エントリー
まずはリクルート公式採用サイトから、インターンシップのエントリーフォームに必要事項を入力し、応募登録を行います。
この段階では、基本的なプロフィール情報や志望職種の選択が中心ですが、自分の志向や興味を簡潔に伝えることが重要です。
②WEBテスト受検
エントリー完了後、SPI形式の適性検査(WEBテスト)を受検します。
Webテストでは主に論理的思考力、数的処理、言語理解、性格適性などを見るもので、リクルートにおける“思考力”や“働き方の適性”を測る大事な指標です。準備を怠らず、落ち着いて取り組みましょう。
③書類選考
WEBテストの結果と、エントリー時に提出した情報や課題(ESなど)をもとに書類選考が行われます。
選考で重視されるのは、技術力の証明だけでなく、「なぜその職種に応募したのか」「どんな価値を提供したいか」という動機の明確さです。これまでの学習・制作経験、独自の視点などを言語化して伝えることがポイントになります。
④面接
書類選考を通過した方は、エンジニア職社員による個別面接に進みます。面接は1〜2回程度行われ、内容は志望動機や過去の経験、スキル・技術的関心などについての深掘りが中心です。
ここでは「単に技術がある」だけでなく、どんな考え方で物事に取り組むのか(思考のプロセス)、そしてプロダクトやチームへの関心・向き合い方が重視されます。
ポートフォリオやGitHubなどの成果物がある場合は、積極的に共有すると良い印象につながります。
⑤内定通知
面接に通過すると、正式にインターンシップ参加の内定が通知されます。
希望と適性に応じて、配属タームやプロジェクト内容が調整され、事前に必要な技術情報の共有や準備期間が設けられることもあります。自分が何を学びたいのか、どう貢献したいのかを改めて整理しておくと良いでしょう。