「これから就活に向けて早めに準備できることはないかな・・・」
「どうしても行きたい企業があるから、周りに負けないガクチカが欲しい!」
そんな方におすすめなのが長期インターン。
今回は長期インターンがガクチカに強い理由から例文までまるっと解説いたします。
長期インターンはガクチカとして圧倒的に強い
長期インターンは、学生のうちに実務に近い経験を積めることから、就活必須のガクチカエピソードとして最強なんです!
そもそもガクチカとは、学生時代に力を入れたエピソードを略したもの。就活で企業にエントリーするエントリーシートで必要となります。
そのためガクチカは、勉強、サークル、部活、バイトetc自分が学生時代頑張ったものであれば何でも構いません。
しかし、長期インターンは他の活動よりも強いエピソードを作れるといえます。実際の仕事を経験したという点から企業からしても評価しやすく、話も通じやすいのです。
長期インターンがガクチカとして強い理由
それでは具体的に、長期インターンがどうしてガクチカとして強いのでしょうか?
それには3つの理由があります。
①即戦力として期待されやすい
長期インターンでは学生のうちから会社に所属し、実務経験を積めることから、即戦力としての期待を集めやすいといえます。
例えば多くの大学生が行っているアルバイト。
居酒屋さんでアルバイトをした経験が、次のファミレスのバイトで活かせた!なんて経験はありませんか?
そのため、学生のうちから実践的に仕事を経験したエピソードは、周りのライバル学生に比べて入社後もすぐに活躍できそうだと企業に印象づけられるでしょう。
②業界・職種への興味・動機が明確に伝わる
行きたい業界・職種がある方こそ、長期インターンでのエピソードをガクチカに活用すべきです。
長期インターンで実務を積むことで、その業界を理解することができます。もちろん、OB・OG訪問や短期インターンなどで志望する業界や職種の特徴をある程度知ることはできます。
しかし、実際に長期インターンとして現場で働きながら自分の肌で感じとったものには敵いません。
「どうしてもここで働きたい!」という業界や職種への熱意を絡めながら作成することで、きっと企業の方の心まで届くガクチカになりますよ。
③仕事の具体的な成果を話せる
何度も話すように、長期インターンの魅力とは「学生のうちから実務に近い経験を積めること」。インターンによっては、プロジェクトのリーダーを任されることも……!
自分がどう思って行動し、どんな成果を上げられたのか、そしてどんな紆余曲折があったのかを示したガクチカは、経験した本人にしか書けません。
企業側も具体的にあなたが働く姿をイメージできることから、周りのライバル学生より一歩リードできることは間違いないでしょう。
長期インターンのガクチカ基本アウトライン【PREP法】
いよいよガクチカの作成にあたり必要なノウハウをみていきましょう。
一見大変そうに見えるガクチカ作りにも、コツがあります。今回は、わかりやすい説明を作るPREP法で紹介します。
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論(Point)
という流れで情報を記載する、文章の構成のことです。
結論
結論ファースト。これから就活をはじめるあなたが最も耳にすることになる言葉でしょう。限られた時間の中でわかりやすく自分をアピールしなければならない就活では、結論ファースト必須なのです!
いろんな学生の話を聞く面接官の気持ちになればわかりますが、何人もの学生に結論がわからない話をだらだらと続けられるのは結構しんどいもの。
そのため、簡潔に話をするだけでも、面接官にとっていい印象を与えられるのです。
どんなインターンシップでどんな業務に取り組んだのか、漠然としすぎない程度に簡潔にまとめていきます。
ちなみに、この「結論ファースト」をクセづけておくと後々の面接でもスムーズにコミュニケーションを取れるでしょう。
理由
次に、結論で述べたエピソードに取り組んだ理由や目的を伝えます。
どうして挑戦したのか?なぜ成果を上げるため頑張れたのか?そのときを振り返りながら言葉にしてみましょう。
気になるポイントがあれば、面接官から質問があるので、どうしても話しすぎてしまう人は、話したい内容の3割を目安に話すのがおすすめです。
具体例
長期インターンでの具体的な成果と行動を伝えます。ここでは、成果の羅列やプロジェクトの説明だけでなく、プロセスを伝えることを意識しましょう。
また、数値を絡めることもポイントです。
例えば、「売上を伸ばしました」と伝えるよりも、「前年度に比べ売上を◯%向上させました」と表現するなど、よりわかりやすく説得力のあるガクチカを目指してみてください。
結論(要点の再確認)
最後に、②と③を整理した上でもう一度結論を述べます。
起承転結の「結」の部分です。長期インターンでのエピソードが、その企業に入社することでどう活かせそうか、自身のポテンシャルをアピールするのがおすすめです。
ガクチカで長期インターンについて書く時の例文10選【職種別】
では、続いて長期インターンのガクチカを生かした、実際の例文を紹介します。
職種別に紹介しているので、自分の長期インターンの職種に当てはまる例文を参考にしてください。
営業
私は2年間の長期インターンで、電話営業での新規顧客獲得に努めました。
きっかけは、お客さまへ直接営業する経験を積むことで、志望している営業職で即戦力として活躍できると考えたからです。
掲げた目標は、部署平均月70件の目標値に対し、2年後には100件を獲得することでした。初月の私の月記録はたった10件。要件を伝える前に電話を切られてしまうこともありました。
そこで私は架電量を部署平均より2倍に増やすこと、毎日通勤時間を活用して営業サービスの理解を深めることに注力しました。
その結果、2年後には月平均103件を獲得。目標に対して毎日愚直に頑張ることの大切さを学びました。
マーケティング
私の学生時代頑張ったことは、マーケティングの長期インターンシップでの、SNS運用代行です。
大学生向けにコスメを紹介するアカウントの運用代行を任され、目標は1年間でフォロワーを5,000人から10,000人に引き上げることでした。
始めはフォロワーが1桁しか増えない月もありましたが、実際に紹介するコスメを自分で使ってみたり、SNSのアンケート機能を使って生の声を聞いてみたりすることで、フォロワーも徐々に増えていき目標を達成することができました。
この経験を通じて、相手のニーズを深く把握する大切さを学びました。
エンジニア
私が学生時代に頑張ったことは、Web開発企業での長期インターンです。
企業の勤怠管理システムのバックエンド開発を担当しました。最初はバグが平均より2倍も発生したりと問題ばかりでした。
そこで私は、先輩に協力してもらい業務前に毎日15分の質問を行うことにしました。
その結果、バグの数もほとんど0になり、開発の効率も格段に上がりました。
この経験を通じて、分からないことを素直に聞くことと反復学習の重要性を学びました。
デザイナー
私は学生時代、デザイナー職の長期インターンに力を入れました。
企業のHPデザインを担当しましたが、クライアントのニーズを深掘りできず、修正回数が平均より3倍になってしまいました。
そこで私は複数のデザイン案を提示するようにして、クライアントのニーズを視覚的に調査しました。その結果修正回数も目安の1〜2回で済むようになりました。
この経験から、ニーズの深掘りをする重要性を学びました。
事務
大学時代私が最も力を注いだのは、長期インターンシップでの事務職の経験です。
企業の資料作成やメールの返信業務を担当しました。
最初はツールの使い方が分からず、業務の効率が悪かったのですが、先輩に自ら質問に行きメモを取り、タスクはタスク用ツールできちんと管理するようにしました。
この経験から、自ら行動し業務の効率を図る重要性を学びました。
貴社に入社後も、ミスなく丁寧に、効率よく業務をこなしていけるように尽力いたします。
人事
私が学生時代に頑張ったことは、長期インターンでの人事経験です。
時短勤務の方の採用面接を主に担当しました。特に意識したのは、応募者とのミスマッチを防ぐことです。
初めて私が採用に関わった方は3ヶ月で離職してしまいました。企業とのミスマッチを見抜けなかったことに責任を感じ、それから私は面接時にアンケートを実施すること、業務の1日体験サービスを提案しました。
「あなたに面接してもらえてよかった」と言われたことで達成感をより感じました。
入社後も、貴社で最大限能力を発揮できる応募者を採用できるよう、自ら提案し行動する人事を目指します。
ライター・編集
私が学生時代に頑張ったことは、長期インターンでのライティング業務です。
特に記事離脱率の低下に注力しました。初めて書いた記事の離脱率は50%、半分以上の方に最後まで記事を読んでもらえませんでした。
そこで私は、離脱ポイントを解析するツールの活用、ターゲット世代へのインタビューを始めました。だんだんと読者の方に記事が最後まで届くようになり、記事離脱率は30%に抑えられるようになりました。
今後もこの学びを活かして常に戦略を打ち、読者の方に心から寄り添えるライターを目指します。
コンサル
私の学生時代頑張ったことは、長期インターンシップでの美容コンサルティング業務です。
顧客のニーズを深く掘り出す必要があるコンサルティング業務は、ビジネススキルの基礎を磨くことにつながると考え、挑戦しました。
目標は、月3件の契約を取ることでした。当初は想定していない質問をされると詰まってしまうことが多くあり、そこで私は、想定されるQ&Aを用意するようにしました。
段々とスムーズに商談が進むようになり、1年後には月平均4件の契約を取れるようになりました。
この経験を通じて、クライアントに寄り添うことの大切さを学びました。この学びを活かし、貴社でもチームに貢献したいです。
企画
企画職での長期インターンに挑戦し、企画の提案から実行までを一気通貫で担いました。
飲食店の認知拡大に向けて企画したのは、某有名キャラクターを起用したコラボ商品の販売です。こだわったのは、「自分にしかできない提案」です。大学生だからこそ持っているトレンドの感度高さやSNSの活用力を活かすよう意識しました。
企画実行後、担当店舗で最大の月間新規顧客数を獲得できました。入社後も自分が持っている最大限のリソースを活かして企画職に努めます。
動画編集
私は学生時代、動画編集職の長期インターンに力を入れました。
健康食品の販売を目的としたYouTubeチャンネルの編集を担いました。特に注力したのは、徹底したリサーチです。それにより、目標のCV率5%を獲得できると考えました。
SNSツールやHPを活用し、ターゲット層の悩みや不安を動画に取り入れました。
動画からのCV率が3%だったところから、2年後には目標であった5%を超えるようになりました。この経験から、目標をもとに施策を考え実行する大切さを学びました。
ガクチカに長期インターン経験を書く時の極意
例文をアレンジする上で、長期インターンの経験を書く時の極意を意識すると、より読み手の面接官にとって刺さる文章が作れるでしょう。
企業がどんな人を採用したいかから逆算する
ガクチカのエピソードに長期インターン経験を書くときには、「受ける企業がどんな人を採用したいか」から逆算するのが最も重要です。
企業によって評価する軸はさまざま。
それがチームワーク、個人の成績、仕事の正確さなどどれに当てはまるのかを事前につかんでおくのがおすすめです。また、業界や職種ごとに傾向があるので、OB訪問などで聞いてみるとよいでしょう。
具体的な成果や数値を書く
具体的な成果や数値を絡めることのもポイントです。
「売上を伸ばしました」と伝えるよりも、「前年度に比べ売上を◯%向上させました」と表現するなど、わかりやすく説得力のあるガクチカを目指してみてください。
自分なりに工夫した点を詳細に書く
なぜ自分が成果を出せたのか、自分なりに工夫した点を具体的に書きましょう。
ここで大切なのは、そのときの工夫した点やモチベーションを自分の心と言葉で説明することです。
あなたにしかできない表現により、企業側はあなたのモチベーションの源を判断したり、自分の企業でどう頑張っていけそうかをイメージしたりできます。
インターンで学んだマインドを書く
また、成果だけでなく、インターンとして仕事をする上で重要だと感じた部分も書くとよいでしょう。
マインド面でどんなことを学んだのかを入れることで、企業が求める再現性とあなたの価値観をアピールすることが出来ます。
長期インターン経験をガクチカに書く時の注意点4つ
続いて、長期インターンの経験をガクチカとして書く上での4つの注意点を紹介します。
1.感情をダラダラと書かない
企業がガクチカを見る時のポイントは、「うちの企業で活躍できそうかどうか」です。
それは成果、価値観、考え方、あなたの強みがその企業とマッチするかで判断されます。感情論で文章を書かず、わかりやすく、伝えたい内容をしっかりとアピールしましょう。
2.嘘をつかない
嘘は厳禁です!
前述したとおり、企業とのマッチ度はあなたのあげた成果、持っている価値観、考え方、強みとの相性で判断されます。入社後のミスマッチにより自分自身が苦労しないためにも、ありのままのあなたの経験を自信をもって文章にしましょう。
3.コピペは厳禁
コピペももちろん厳禁です!何百枚、何千人の書類を見る企業の方には、マネした文章などすぐにバレてしまいます。
ガクチカを作るのは時間もかかり大変ではありますが、自分の力で掴み取った内定はこれからの人生で必ずあなたの自信になります。
一度きりの学生時代を悔いなく結べるよう、素直に真摯に取り組みましょう。
4.生成AIも使わない方が無難
また、今話題の生成AIですが、こちらも使わない方がよいでしょう。
多くの文章を読む面接官や人事相手の方々は、生成AIを使った文章の特性はつかんでいます。使っていることがマイナスにならないケースもありますが、基本はプラスにならないので、自分で書くのが無難でしょう。
長期インターンとガクチカに関するFAQ
長期インターンとガクチカに関するよくある質問と回答集です。
Q.ガクチカに書ける長期インターンの期間は何ヶ月から?
3ヶ月以上がおすすめです。1ヶ月ほどだと業務経験に乏しく成果も短期間のものになるため、アピールしづらくなってしまいます。
また途中でやめている場合は理由を聞かれてしまいます。
Q.ガクチカに1dayなどの短期インターン経験は書ける?
基本的には短期インターンでの経験は書かないのがおすすめ。
短期インターン経験よりも学生時代に頑張ったことがないと判断されてしまう可能性があります。インターンであれば長期、他ではバイトやサークルなどから取り上げるようにしましょう。
Q.ガクチカに他社での長期インターン経験を書いても大丈夫?
全く問題ありません。長期インターンに挑戦したことはもちろん、どう考えて行動しどんな学びや成果を得たのか、そして何よりそれらを志望企業でどう活かせるのかをアピールできるガクチカ作りを意識しましょう。
ないとは思いますが、その際にインターン先の悪口を書いたりするのは当然NGです。ポジティブに、自分自身をアピールしましょう!
ガクチカに強い長期インターンの探し方
最後に、これから長期インターンを探す方向けに、ガクチカに強いインターンの探し方をご紹介します。
①就職したい業界・企業と近い業界
就職したい業界・企業がある場合、それに近いところがよいでしょう。
近い環境で長期のインターン経験を積むことで、その業界・企業特有の特徴を深く知ることができます。また、自分が働いたイメージをより具体的にできるでしょう。
②数値で実績を示しやすい職種
営業職やマーケティング職など、数値で実績を示しやすい職種はおすすめです。
わかりやすく正確な成果をガクチカに取り込むことで、他の応募学生との差別化を図れます。また、数字を追いながら業務に取り込むことで、就業中の本人のモチベーションにもつながります。
③裁量が大きいスタートアップ企業
スタートアップでは、案件やプロジェクトへの裁量が大きく、ガクチカでは自分が働きかけた規模やコミット度を強くアピールできます。
また、自分は将来どんな規模や成長度の企業が合うかの判断基準にもなります。